S×強気で恋になる
第72章 榊原純平
トイレ・・・・・
そう思って暗闇を立ち上がる
部屋の電気をつけ眩しさに目を慣らしながら
広い廊下に出た
寒っ・・・・・
スリッパを履いて
トイレまで向か途中、俺は暗闇の向こうから歩いてくる人に気がついた
「・・・・・誰?」
そう言って目を凝らす
この時間なら雅史か、使用人か、
誰だ・・・
だんだん黒い塊が近づいてきて
センサーライトが点灯する
と、そこには、明日も仕事だからいつも寝てるはずの隆彦が立っていた
「・・・純平?!」
「・・・・・得意先と飲んでたら、夜中になって・・・タクシーで帰ってきたんだけど、こいつ門扉の前で寝てたから、連れてきた。身体冷えてる。」
そう言う隆彦の腕を無意識に掴んでるのか
純平は青白い顔して寝ていた
寝てのか気を失ってんのか
真ちゃん何してんだよ
そう思いつつ、隆彦を見る
「ちょ、かせ、俺があっためて寝かせるから。ったく、こいつ酒くせぇー・・・隆彦?」
「俺、こいつと寝るから・・・・」
「それはダメだろ。真ちゃんキレるぞ。ストレートに言って純平はお前のこと嫌いだぞ」
「・・・そんなことねぇ。いいから。何もしねーし。ってことでどけ」
はぁー?!
そう思いつつ、純平抱き上げてる以上怒鳴れないし
無理矢理引き剥がすことも出来なくて
結局隆彦の部屋に純平が消えるまで
俺は廊下に立っていた