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S×強気で恋になる

第72章 榊原純平


俺の袖口をギュッと握りしめてる
純平を見ながら布団に降ろす


暖房とストーブをつけて
純平を毛布にくるむと
少しだけ顔色がよくなった気がした

「あんなとこで何寝てんだよ。死ぬぞ」

そう言いながら、純平から離れて部屋を出ようとする

俊哉に連絡しなきゃだし
真一に使えるオモチャ手に入ったし

そう思う悪しき心と

思わず見惚れてしまうほどの寝顔に
俺は迷ってることに気付いた

こんな不幸な奴
もともと幸せじゃねーんだから
別にどーなったっていいのに

そう思うのに

ここがお前の嫌いな俺の部屋なのに
無防備にスヤスヤ寝てる純平を見ると
どーもそんな気おきなくて

俺はとりあえずベットの端に座った

と、純平が
んーっと手を伸ばして
俺の袖をまた掴み、薄っすら目をあけて
ほんの少し微笑んだ

「・・・誰にでも愛想振りまいてんじゃねーぞ。」
「・・・・寒い・・・・寝よ・・・・・」

そう言って目を閉じると
今度はふわっと俺の袖から手が離れる

それが妙に嫌で
なんかわからないけど
純平が俺のどっかを頼るように持ってるのが
心地よくて

俺はベットに横になった

自分のこの感情も謎で理解できなくて
半ば興味本位で

俺は純平を抱きしめた


なんか溜まってたもんが抜けてく感じがして、何も考えなくてよくて、急に楽になって

俺はいつもより深く眠りについた

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