無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「・・・・お前・・・の・・におい・・・」

ひとしきり泣いて疲れたのか
純平が目から手を離してかわりに顔を
俺の体にくっつける


・・・こいつ本当に可愛い


そう思いながら、俺は目をつぶった


「俺が目つぶるから・・・な？もう泣くな・・・」
「・っ・・・泣いてねぇ・・・。うそつくなよ・・・・もう・・俺のこと・・・っ、からかわないで・・・・・俺・・・幸せに・・・なりたいだけ・・な、のに・・神様が・・・・意地悪するっ・・・・俺・・・」



「・・・・神様のおかげでお前と出会えた。俺は神様に感謝してるぞ。・・・俊哉の言ったことは信じるな。俺の口から今度ちゃんと話すから、お前の父親のこと」
「・・・話さなくて・・・・・いい・・・・・」
「純平の目見ていいか？もう泣かないか？」

そう言うと、純平はグズっと鼻をすすり
顔を埋めていたのをあげた

純平の顔が離れたのを感じて
目を開けようとすると
純平が俺に上半身をのせてくるのを感じた

そして、息がかかるほど近くに顔を感じる

そこでやっと目を開けると
純平の顔が目の前にあって
赤い目で俺を見下ろしてて
俺は笑ってしまった


と、純平もクスクス笑い出す


なんだよ・・・いちいち可愛い
こんなに愛おしいのに
酷いことして悪かった


「純平ごめんな。酷い思いさせて・・・守ってやれなくて・・・泣かせて・・・傷つけて・・・」
「・・・・・・・俺・・お前の横じゃないと・・・寝れねーんだ・・・変だろ？」

そう言って俺を抱きしめる純平に手を回す

「そうだな・・・変だな。でも、俺もだ。純平がそばにいないと眠たくならねーんだよ」


そう言うと、ほんの少し微笑んで
純平の体から力が抜ける


「睡眠も食事もロクにとれてねーだろ？飯作ってやる。何食べたい？お前の好きなの全部してやる」
「・・・いい・・・俺にはもったいない・・・・・俺こーしてたい・・・・・・・」
「・・・そっか」

たしかに微睡んでたい


あぁ・・・・・
こんなにも心が落ち着くなんて
知らなかった・・・・