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S×強気で恋になる

第76章 粉雪

「は?!ちょ、太田さん殴んなよ!!っか、なに・・・手やめろよ!!」
「・・・お前・・・っ!!」
「?・・・なに?俺、今日お前のグラタン食べたいなー・・・」
「・・・・・・・っ、今日だけだぞ」
「?・・だから何が?」

そう言ってキョトンとする
純平の手をギュッと握ってから離して
スタスタ歩く

純平は長い足をちょこまか動かしながら
ついてきていて

それがなんとなく嬉しかった

・・・友達、か

純平のこと束縛しまくってたし
友達がいるってのも悪くないか


・・・・・。


いや、悪いよな?
あんな脂肪油豚、俺が許せねぇ

あんなんが純平の友達?

ダメだ!
絶対ダメだ!!!!


そう思いながら、黙って歩くと
スーパー成城に着き
純平が俺の前にきた

「なぁ、俺ちょっとケーキ見てくるから、・・」

そんなこと言って離れようとするから
大きくため息をついた

「ダメ。迷子なる。あとでお菓子コーナーもスイーツコーナーも寄ってやるから、一緒に回るぞ」
「えー・・・一人でこー見るのがいいんだろ?!っ、わかったよ、・・・あ、トマト買うか?」

きゃっきゃしやがって

そんな純平を見てると
なんか親父になった気分・・・

友達管理までして
俺なに親やってんだか

次々にカゴにいれる純平に
キレつつも
なんとなくお互い笑顔で

よく考えたら二人で買い出しなんて初めてで
ほんの少しだけ

俺は純平とのデート気分を味わっていた



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