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S×強気で恋になる

第76章 粉雪


のに

「おい!!しめじ入れんなよ!!!」
「っ、るせーな!これがないと明日の朝スープ作れねーだろ!!」

そう言ってバサッとしめじの袋をいれる
が、他の野菜を吟味してる間に
カゴからしめじがなくなってて
純平に怒鳴ってまたカゴにいれる

純平が戻す

ってのを繰り返していた

三回目になったとき
さすがにイラついて、しめじを持って
戻しにいこうとする純平の腕をガッツリ掴む

「純平君。ここで躾られたい?貞操帯の鍵、トイレに流してきてやろーか?」
「ちょ!!!!っ、だ、・・・だって・・」
「だってじゃない。しめじのがあの油豚野郎より見た目いいけどな。理解できん。次戻したら、お菓子買ってやんねーからな」

そう言って、純平の嫌いな
しめじをカゴに戻す

貞操帯のことを話して相当怯んだのか
純平はそれ以降
終始黙って俺についてきていて

不機嫌になってだまんりの純平は
それはそれでムカついた

「おい。」
「・・・・・・」

くるっと振り返って
なにっ?と首をかしげる純平

喋れよ・・・

そう思うのは俺だけで
純平は不機嫌でもないのか
勝手に楽しそうにしてた

「お菓子・・・買うんだろ?」
「・・・やっぱいらねぇ」
「はぁ?!何怒ってんだよ!!買うってんだろ!!」
「?怒ってねーし。っーか、お前がなんなんだよ。キレたり笑ったり、わけわかんねーし。はしゃぐなよ」

そう言われて
俺自身が一番浮かれてたことに気付いて
俺はまた赤面していた

「お菓子全部買うぞ」

そう言ってカラカラカートを押すと
純平がそのカートを止めた

「大人気ない大人買いすんな!!!ほら、子供がビビってるから、っ、・・・お前お菓子コーナー似合わねーし、俺が恥ずかしいだろー?」
「・・・・・。お前なんか今日ムカつくな」
「はぁ?真一なんか変。あ、チーズ、チーズたっぷりグラタンがいいー」

そう言って俺の先を歩く純平についていく


俺何やってんだか・・・
そう思いながら


純平の大事な人


って発言が頭から離れなかった

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