テキストサイズ

S×強気で恋になる

第76章 粉雪



「おい。行ってきますのちゅーは?」

ゆっくり朝飯食ってたせーで
少し遅れそうになって
急いでる俺にそんなことを真一が怖い顔で言う

っ、する時間ねーよ!!!
だいたいてめぇ、キスだけで
終われんのかよ・・・!!

そう思って無視しながら
バタバタと寝室に走って行くと
なぜか真一もついてくる

「おい。無視すんな。キスは?」

なんなんだよ!!!
っーか、チューぐらいで・・・!!


っ、トイレ行っとかねーと
外寒そ・・・

そう思いながら、カバンを
ソファに置いてまた小走りで
トイレに駆け込む

朝の一尿を終えて
さー行くぞ!と、ほっと一息つきながら
扉を開けると痛いくらいに
真一に突き飛ばされて
またトイレの中に戻されてしまった

「!!!っ、ちょ、痛いっ、て!!!」
「・・・朝から可愛いね」

っ、怖っ!!!
全然笑ってねーし・・・!

「ちょ、お前トイレ?俺もう終わったから、・・・どけって・・遅刻したら和也に怒られんの!」
「・・・で?」
「で、って・・・ちょ、わかった、から」
「うん。あんまり可愛いと貞操帯の鍵トイレに流すからな。」

そう言われて、俺は時間もなくて
適当にキスをする

と、そのままおもいっきり壁に押し付けられて
逃げても逃げても
深く口づけされて

やっと解放されたときには
トイレの床にへたってるときだった

「・・・あのデブと寄り道したら殺すからな」
「はぁ?っーか、俺今日用事が・・・」

小さい声でつい呟いてしまい
はっとしたときには、真一が
俺を真顔で睨みつけていた

「純平に用事?なに?連れてってやるよ」
「・・・っ、冗談、だろ?」
「早く帰ってこい。デブと寄り道禁止。ほら、復唱しろよ」

なんか機嫌いいのか
わりーのか

わかんねー・・・・


そう思いながら、デブと寄り道禁止って
3回も言わされて

俺はまたもやギリギリで出勤した

ストーリーメニュー

TOPTOPへ