S×強気で恋になる
第76章 粉雪
おい。
何がどーなってんだ。
デブと寄り道禁止って
あんだけ言わせたのに
なんでデブがここにいんだよ!!!!
っ、俺のソファーに座るなデブ!!!!
そう思いつつイライラしていた
純平は俺にごめんと
手を合わせたくらいで
あとは俺と目も合わせなかった
しかも、なぜか和也と買い出しに出かけて
俺がこんなに息を止めてるというのに
部屋に二人っきりにされた
クソ野郎・・・
こんな不潔不摂生肉
そう思ってるのに、やつが
やたらと温厚なのか平和主義なのか
フレンドリーなのか
空気が読めないのか
そもそも人じゃないのか
豚だからか
ずっと話しかけてきていて
無視していたのに
俺の背中に触った瞬間
俺の思考はショートした
「っ!!!さわんなデブ!!!!誰の家だと思ってそこにいる!!!そこの空気を吸うな!!!そこに座るな、スリッパを脱げ!!!!!」
「はい?・・・怖い方だなぁ。横やんとは大違いだ。あの、この小魚食べます?」
「横やん言うな!!!!!てめー、ぶっ殺すぞ!!!」
「あっははははははは!!面白いなぁ。笑える。あははははは」
・・・・あぁ、目眩する
俺はなんでこんな不潔と
温室育ちなのに
なんでこんなオタクっぽいやろーと
面白い?
俺が面白い?
「ぎゃー!!!!ちょ、っと何倒れてるんですか?ちょっと、もー・・・。なーんか、この角度キュアリーファイアーに似てますね。写真撮らせて頂きます」
っ、なんかシャッター音・・・
もうだめ