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S×強気で恋になる

第76章 粉雪



「真ちゃん、脚痒いんだろ。アレルギー出てるじゃねぇか」
「・・・うるせーな。黙ってろ」
「お前あの手の顔まだ苦手だったわけ?面白えー。」
「・・・・・」
「・・・事故ったとき思い出すか?・・・傷は痛む?」
「・・・・・別に痛くねぇ。もう昔のことだろ。お前干渉しすぎ。寝るってんだからほっとけ。」
「・・・航平さんとは?」
「さぁ。なんで?」
「純平心配させんなよ?・・・寝ろ」
「・・・っ、起きるよ。起きればいいんだろ。お前に純平取られたくねーしな。・・・あのデブどっかやれよ」
「あはははは。それは無理だろ、あいつ友達できたって喜んでたからな。あの顔に慣れるんだな。ある意味よかったんじゃねーか?事故の克服できるしな」
「っ、・・・勘弁しろよ。」


そう言いながら
よっぽど嫌なのか
あー!!!とか
うー!!!とか
シーツに顔を埋めて言いながら
立ち上がる

俺は爆笑しながら
扉を引いて開けると
純平がもたれかかって聞いてたのか
転がって俺の足にぶつかった

それを見て、真ちゃんが
またキレながら純平の頭を叩く

そんな様子を見ながら
俺は一安心していた


真ちゃんは大学卒業する前に
バイクで大怪我をした

信号無視したでっかいトラックに
ぶつかったらしい

そん時の運転手が
太田さんとそっくりだったから
大丈夫かな?っちょっと思ってたけど
こんなに嫌がるとは

可愛いとこあるな

航平さんが血を分けてくれて
今真ちゃんは生きてる

過去だけど
真ちゃんにとって
忘れられないことだろうし


・・・・・。


純平が連れてきた友達

幸か不幸か、わかんねーけど

一切事故の話もしなかった
真ちゃんの克服になるかもな

とりあえず、あの手の顔に
慣れることからか

そう思いながら、ダイニングテーブルについた




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