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S×強気で恋になる

第76章 粉雪


とりあえず寝かせて
またロビーに戻ると
マダムにビックリされる

「どーしちゃったのよ?!寝かしただけ?ここは、仮眠スペースじゃないのよ?!」
「マダム。金払ってんだから、純平が起きるまで寝かせといてよ」
そう言って、私の顔の目の前に
顔を持ってきて目と目をわざと合わせる

いい男・・・でも、ずるい男・・
こんな雄のフェロモン全開で
ワイルドのくせに優しげな目元で

こっち見ないでよ

そう思いながら目を離すと
真ちゃんがニヤッと笑った

「純平オムライスはバターライス派なんだ。で、ケチャップたっぷり、頼むよマダム」
「随分甘々カップルなのね。楽しそうでなにより」

でも、あたしの真ちゃんじゃないわ
もっと死ぬんじゃなかってくらい
強烈な快楽を与えて、突き落として
苦しめて、傷つけて、笑って
それが真ちゃんかと思ってた

から

なんか意外すぎて
こうさせた純平にも妬いちゃいそう


「真ちゃんは、何食べたいの?まさか、あなたも旗付きお子様ランチ?」
「冗談よせよ。俺はいつもの激辛カレーで。買い出し一緒に行くか?レディ一人じゃ危ないだら?車出してやる。」
「あらいい男。」

そのまま財布を持って
この男の後ろを歩く

高い身長もスタイル抜群の身体も
すべてが遠くて

あたしは一緒にいれて
喋れるだけで幸せってわかってるのに
ほんの少し
いつも

悔しくなった


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