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S×強気で恋になる

第78章 終わりは告げないで



純平の寝顔を見ながら
俺は自分を責めた


出会ってから純平は反抗はしても
キレることなんてなかった


夏目も中野部長も小鳥遊も航平も安藤も


お前がどんなに傷ついて
どんなに苦しめられたかは
計り知れないけど

そんなとき、いつももういいって
激怒したりしなかった


きっとさっきのは
純平がずっと自分の中で無理矢理解決して
押し殺していた本当に思い


・・・ずっと抱えさせてごめんな
もっと聞いてやればよかった


そう思いながら
純平の手を握る


純平があんなに感情的になった

その引き金を引いたのは俺だな


きっと俺が、どーせ天涯孤独だって
そう言ってしまったから


ただでさえ
俺がアメリカに行くかもってなって
不安だったかもしれねーのに


・・・不安?



そうか・・・もしかしたら・・・


純平は置いていかれたくないから
捨てられたくないから


あえて先に自分を守るために


自分から置いていかれようとしている



捨てられたって
思わないために


知らず知らずに
自己防衛してんだろーな



純平・・・ごめんな・・・・
もっとお前の声を聞いて
不安にさせたりしねーから


そう思っていると
純平が寝言を話す



それが無性にかわいくて
俺はそのまま横に滑り込み



純平からトラウマも過去も嫌なことも
全部全部忘れて楽になるように


そう祈ってギュッと抱きしめた




純平が嫌だったことを順に思い浮かべ
忘れるように祈る

途中俺とのSMセックスも浮かんだけど

あれは愛があるし
俺はこいつを愛してますので

って神様に訂正をする

そして寝ている純平の耳元で何回も

真一が好き

って吹き込んだ



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