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S×強気で恋になる

第79章 それぞれの地雷


あー・・・
俺なに泣いてんだ



青春ごっこか!!
恋愛ドラマか!!って・・・・


ざけんな・・・・・


っ、顔洗ってこよ



そう思いながら、部屋を出ると
昼食を終えたのか
太田とすれ違った

「あ、横やーん。大丈夫ですか?風邪ですか?」
「え?あー・・・まあ、ちょっと・・」
「目が赤いですよ?もー横やんはどこまでも、僕のアイドルですねー!」
「俺顔洗ってくるから、またな」
「お供しますよ、横やん」

そう言いながらついてくる太田に
構うことなくお手洗いに行く

岡崎家が綺麗好きだからか
このビルのトイレはデザイナーがそれぞれ
空間をイメージしながら作っていて
とってもオシャレだった


ため息交じりにお湯を出して
手を洗う

そのままバシャバシャと顔を洗うと
マスクを外した俺にびっくりしたのか
太田が俺をガン見していた

「なんだよ。あー・・・これ?転んだだけだから」
「横やん・・・舐めてあげますよ」
「は?!ちょ、おい、やめろって!!冗談すぎる!!!!」

そう言いながら、太田を振り切ると
太田はあははと笑った

太田にとったら冗談かもしれないが
まさか抱きしめられると思わなくて
俺は嫌悪感を抑えるのに必死だった










純平を待たせてるからと、早めに切り上げて
お土産を持って帰ったのに純平は部屋にいなくて
俺はそのままコートを脱いだ

とりあえずトイレトイレ

そう思いながら、歩くと
何か太田の声がして
あいつデブだし苦手なんだよなーって
思いながら
ドアを開けると
純平の後ろ姿があって怒鳴り声が聞こえた


「っ、俺別に・・ホモじゃねーからな!!!っ、男なんて嫌いだ、気持ち悪い・・!!真一以外・・・っ、触られるの嫌いなんだよ!!!!っ、太田、ごめんだけど、本当にあっちいけ!!!!」

そう言いながら、前髪をかきあげると
後ろから知った匂いが俺を包んだ

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