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S×強気で恋になる

第79章 それぞれの地雷


「純平、今日用事は?真ちゃんと一緒に飯食わねぇ?」
「え?あー・・・・」
「迷うってことはないってことだよな?」
「え?あー・・・」
「な?!純平、目が泳いでる。」
「っ、ないけど、今日俺眠いし・・・」
「眠いし?」
「寝たいし・・・」
「わかった。お前は寝てろ。体貸せ」

そう言って、帰ろうとしていた
俺の手首を和也がつかんだ

「ちょ、体貸せって、なんか!!なんか!!!」
「うるせぇな、寝てればいいだろ?」
「わかった、わかったから、手放せ!!」

そう言うと、わりぃ、って手を離して
俺たちはエレベーターに乗った

真一と会わせる顔がねぇよ

って、そう思いながら
和也の車に乗り込む

シートベルトを締めていると
和也が車のエンジンをかけながら
俺の方を見た


「・・・真ちゃんに殴られただろ?隆彦が、ちゃんと家に無傷で届けたってたから」

そう言って、俺の目を見る
和也に負けそうになりながら
俺は首を横に振った

「・・・・・・・違う」
「本当か?嘘いてない?」


嘘は・・・ついてない・・・・・・・


俺が余計なことしたから
隆彦と飲み行ったから
怒られて当然なことしたから
俺が


悪い



俺が悪いからだから
真一に殴られたんじゃない


そう思っていると
和也が俺の頭を撫でた


「純平、真ちゃんに会うの嫌か?」
「・・・・・・うん」
「・・・じゃあ、無理しなくていいや。家送ってやる」

そう言うと、純平が少し目を閉じて
また首を横に振った


行きたくねーけど
会いたくねーけど


今和也と一緒に行かなかったら
仲直りっーか
謝る機会なくすかもしれねー



そう思うと、行かないとも言えなくて
俺は和也の方を見た



「・・・・・和也と一緒に行く・・」




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