S×強気で恋になる
第79章 それぞれの地雷
「うまい?」
「最高ー!この前ここテレビでやってたもんな」
「ミーハーだな。純平、ナイフとってこい」
「ナイフ?パン切るやつ?」
「それそれ。」
純平がとってきたナイフを受け取って
たまごサンドを半分に切る
「・・・欲しい人ー?」
「・・・・・」
「照れてねーで、返事しろよ。欲しくねーの?欲しい人ー?」
「っ、はーい!!!・・・・恥ずかしいっーの。いちいち、ガキ扱いすんな」
「いいじゃん。俺、お前とこうやってじゃれんの結構好きなんだけど」
「・・・・じゃれてんのか?」
「そうだよ。なんだと思ってたわけ?」
「ただのイジメかと・・・。あー!!!俺のたまごサンド食うなー!!」
イジメったら、
真一の片眉が上がって
俺にくれたはずのたまごサンドを
がっつりかぶりつかれた
俺が必死に奪回すると
その瞬間、一瞬微笑まれて
キスされる
また、優しいキス
「っ、真一なんか今日変じゃね?」
「そうか?本来の甘々の俺だけど?」
「っ、それが!それが、変!!甘々なんて言葉、お前の辞書にあったか?!」
「あるよ。故に、相手が失神するまで愛したくなるんだろ?」
こいつ
なに怖いことサラッと言ってんの
そう思いながら、
真一から体を離して
正面向いてパンを頬張る
「優しい俺もいいだろ?」
「・・・・うるせ。お前、パン食わねーの?」
「昨日の話覚えてる?酔っ払ってて、忘れた?」
「なんだよ急に。昨日?・・・うーん、楽しかったかな、あんま覚えてねぇ。なんかあった?」
「なんも」
そう言う真一の顔がどこか不貞腐れてて
俺は真一の頬っぺたを指でツンツンする
「なに怒ってんだよー!なんかあった?教えろよ!!」
「やめろ、ツンツンすんな、ちょ、も、わかったから」
あ、・・・真一笑ってる
なんかただの朝食だけど
俺、すげー楽しい