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S×強気で恋になる

第80章 真一のバカ


「あー・・・食ったな」
「うん。腹いっぱい。」

そう言いながら、伸びをすると
真一が皿をキッチンへ運び出す

それを見ながら、手伝うと
真一がニヤッと笑った

「最近お前偉くなったな」
「はぁ?どこが。」
「純平くんも、大きくなったなぁと思って。よしよししてやろーか?」
「いい!!っ、頭グリグリすんなって!!」

ボサボサになるまで
わしゃわしゃと頭を撫でられる

俺は恥ずかしくて悪態をつきながら
暴れまくっていた

「さー、俺帰るわ。用事あるし。」
「え?あ、いや・・・」
「なに、お前さみしいの?」

そう聞きながら、からかうように
ほっぺたをムニっとされる

「んー!!!」

突然帰るなんて言うから
つい・・・言っちまったじゃねーか

そう思いながら、真一の手をどける

「晩は真一どーすんの?」

ほっぺたをさすりながら
そう聞くと真一がまた頭を撫でる

「家で食べるけど。来てもいいぞ?来たいだろ?」
「飯だけ!飯だけ食べに行きてぇだけだからな!」
「はいはい。で、どーすんの?」
「・・・夜行く」
「ん。なら、迎え来る。俺たち絶対、別々に住む理由ねーよな。まあ、・・またな」

そう言って出て行く真一を見送ってから
俺はそのままベランダに出た


あったかい風が心地よくて
そのまま身を乗り出して外を見る


下を見るとカップルが何組か歩いていて
俺はため息をついた




さみしいに決まったんだろ・・・

俺今から夜までやることねーし・・・




行かないでって言えばよかったかな
でもあいつ用事ってたし
逆にあいつの家行けばよかったかな
邪魔になるか


はぁ・・・・・・・・



今別れたばっかりなのに
もうさみしい



俺かなり女々しいよな
そう思っていると
真っ赤な外車が建物から出てくるのが見えた


あ、真一の車・・・


真っ直ぐ走って
すぐウィンカーを出し左に曲がる



隣の隣って笑えるよな
あいつ歩いて来た方が絶対近い


そう思いながら
また軽く伸びをして部屋に入った





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