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S×強気で恋になる

第80章 真一のバカ


早く降りろと藤間に促されて
渋々車を降りると
真一が俺の顔を睨んだ

「あー・・・真一、奇遇だなー」
「・・・だな。お土産買いに行くぞ」
「は?!っ、ちょ、藤間!!!」

駐車場を歩く真一に
手首を掴まれ引きずられながら
後ろの藤間に声をかける
ついでに助けても欲しかった

のに

「巻き込むな。俺はなんか食ったり飲んだりしてっから」

「!!!真一、俺たちも飯!!」
「・・・・・あとでな。お土産お土産」

俺、こんな隣の県のお土産いらねーよ!!
そう言いたいのをこらえながら
なぜかサービスエリアのお土産屋に入る

とりあえず真一の機嫌をとらなきゃ

そう思っていると
真一が手首じゃなくて
強く手を握った

「・・・心配かけんな。・・・困った嫁だな」
「っ!!!嫁じゃねー・・・」
「はいはい。仲直りする気になった。なんか買おう、な?」

そう言ってわしゃわしゃと頭を撫でられる

急に笑顔になった真一が
逆に怖くて俺はわけがわからなくなる


あいつ怒ってただよな?
俺の勘違いか?


そう思いながら
先先歩く真一を追いかけた




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