S×強気で恋になる
第81章 スタートライン
「藤間。次もう休憩しねーだろ?そしたら、俺たち次で降りてホテル行こうかな」
「はぁ?まあ、別に一緒に走ったって帰るだけだしいいけど。」
「純平なんか可愛くねぇ?ほら、目あった。あいつ誘ってんの」
そんなことを言う岡崎に
そうかぁ?と思いつつ
少し離れたお菓子売り場にいた純平を見ると
ちょっと顔を赤らめて
視線をそらしていた
「・・・確かに。可愛くなったかも」
「だろ?こんな機会めったにないから、もう俺理性の限界なんだよ。わかる?藤間君」
「わかる。俺も和也とゴロゴロして癒されたい。帰るわ」
「和也とお前の営みは、弟として辛いな」
「こっちのセリフだ。なんでお前が弟なんだよ。純平、菓子決めた?」
そう言いながら、藤間が
純平の方に行く
楽しそうに喋ってるのをみて
ほんの少し嫉妬する
追いかけて欲しくて
俺は純平の方には行かずに
純平の分のコーヒーを持って
そのままレジにならんだ
俺何嫉妬してんだよ、ガキくせぇ
そう思ってるのに
妙にイライラしていた
俯いていると、ふわっと純平の匂いがして
コーヒーを抱えている腕に
チョコレートがのった
「真一。これも買ってー。・・・どうかした?」
そう聞きながら
さらっと触れて覗き込む顔に
俺はまたにやけて
機嫌なんて一瞬でよくなる
「別に。これだけでいいのか?」
「お腹すいてねぇから、大丈夫」
「あそ。藤間は?」
「先帰るって。あ、俺のコーヒー?」
「そうか。コーヒーでいい?俺なんも考えてなかった。具合悪いんだっけ?水にする?」
「や、別に大丈夫。眠かっただけみたいだし、元気でた。あ、あそこのレジあいた」
そう言われて、レジに歩き出すと
純平も後ろをついてきていて
俺はここにいる全員に
こいつが嫁で
俺こいつと幸せなんです
って言いたかった