S×強気で恋になる
第81章 スタートライン
「んで?純平は?!」
焦って俺が聞くと
真ちゃんが俺の部屋って言うから
俺は楓を叩いて立ち上がった
「いてっ!!和也殴んな!!!」
「純平で遊ぶな。楓、薬今後禁止ね」
「はぁ?!何で和也が怒るんだよ!俺はキューピッドになってやっただけだろ?!だいたいこいつらがもたもたしてっから・・・」
「俺たちは別にもたもたしてねーよ。純平が一人でもたもたしてるんだ。」
「真ちゃんもいい加減にしろよ。純平で遊ぶなって。俺様子見てくるから」
そう言って出て行く和也の姿を見ながら
俺はため息をついた
「お前のせーで、和也と危うく喧嘩しそうだったろ」
「自業自得。和也は誠実なんだから、お前が嘘ついて純平に薬盛ったなんて、そりゃムカつくだろ」
「お前俺の同志だよな?ちっとは俺をかばえ」
「片瀬に援護してもらえ。何がかばえだ。」
「でも、純平すごかったろ。あの薬めろめろなっちゃって、やばいって有名だから」
そう言われて
俺は思わずにやけてしまう
もう一回しよ
色っぽくそう言いながら俺のを舐める純平が忘れられなくて、俺は馬鹿になりそうだった
「にやけるほどよかった?」
「黙れ」
そう言って立ち上がると
藤間もワイングラス片手に立ち上がった
「どこ行くんだよ」
「風呂。どこ行くんだよって、ここ俺の実家。」
「お前隆彦さんとは?」
「純平のおかげで和解した。会う気もねーし、喋ろうとも思わねーけどな。お前も風呂入って寝れば?どーせ、和也帰ってこねーよ?」
「まじ?!っーか、なんで分かるんだよ!!」
「兄弟の感。じゃあな」
そのまま部屋を出て
自分の部屋の前まで移動する
ドア越しに耳を澄ましてみたけど
物音も聞こえなくて
俺はそこから離れた
和也は、俺が熱だしたときも
添い寝看病派だったから
絶対純平の横に座ってウトウトしてるはず
俺が行っても純平気を遣うし
和也も藤間に怒ってるって示したい感じだったから
このままの状況にしておくか
とは言うものの・・・
俺が一人で寝るのは
納得いかねーけどなー・・・・
久しぶりの実家なのに
さみしいだろ
そんなことを考えながら
ゲストルームに入った