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S×強気で恋になる

第81章 スタートライン



真っ暗な小さなクローゼットに閉じ込められる

またお母さん
純に怒ってる


顔がパパに似てるから
純が悪い子だから
だから、真央ちゃんと違って
僕は抱きしめられない
ご飯食べれない

純が静かにずっとこうしてたら
きっと褒めてくれる



純のことが嫌いなわけじゃない



そう思いながら
いつもみたいに狭いクローゼットの中に
腰を落とす



お腹すいた・・・・
喉乾いた・・・



もうお腹なんか鳴らないけど
お腹が鳴ったら
お母さんに叩かれる気がして
必死に我慢する



と急に背中があったかくなった


ー純平。何してんだ、風邪引くぞ


ー純平のこと俺が守るから


ー純平?聞いてんのか?笑えよ


そんな声がして
気がついたら大人になっていて
俺はしっかり抱きしめられていた



「真一?」
「なに?もっとギュッてさせろ。こっちおいで」


そう言って手を繋がれて
俺はなんだか心底ホッとしていた


あぁ、よかった・・・
全部全部、我慢してきて
本当によかった・・・・


俺の場所はここ
俺の帰るところはここ
俺を守ってくれる場所は


真一の横・・・・・




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