テキストサイズ

S×強気で恋になる

第81章 スタートライン



「真ちゃん。誓いのキスするだけなんだから、待たせないでよ」
「悪いな。こいつが可愛すぎて。ぶっ壊してぇ」
「ちょ!怖いこと言うな!!」


涙をゴシゴシ拭いて
そう答えると
真一が俺の手をつかむ

「とりあえず中入りますか。」
「これってさ、アレだよな」

さっきから思ってた

他のこと考えてて来た道なんて覚えてないけど
きっとこれは教会だな、なんて

そして真っ白の大きな扉

やばい


これ間違いない
誓いのキスか・・・・・・


なんか恥ずかしいな


そう思っているとマダムが扉を開けて
ほんの少し早足で十字架の下に行く

目の前には真っ直ぐマダムに
バージンロードが続いていて

俺は笑ってしまいそうだった

「貸し切った。神父はマダムってことで。おい!うだうだ考えんな。堅苦しいのは嫌いだ。一緒にこの道歩くぞ」
「まじ?俺もう笑いそうなんだけど」
「緊張感なさすぎ。みんな呼んで、この席全部埋めてから歩くか?」
「無理無理無理無理!!こんな格好見せられるか」
「恥ずかしい?かわいいな」

こいつ・・・!!
そう思っていると、おでこにキスをされる


「ちょっと!!!!あんた達早く歩きなさいよ!!!目の前でいちゃつくなんて、お仕置きするわよ!!」



「ほら、お前のせいでマダムがご立腹だ」
「俺のせい?!」

もっと言い返そうとしたら
急に曲が変わって
なんとなく緊張する

ステンドグラスからはたくさんの光が差し込んでいて、俺はもうバカになったんじゃないかってくらい


胸がドキドキして
死にそうだった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ