S×強気で恋になる
第83章 S×強気は愛になる
藤間と和也と懐かしい話や今のアメリカの病院の現状、いろんな話をする
藤間とまたチームを組めるなんて
俺はついてる
そう思えるくらい、今のチームは
はっきり言って何かが足りなかった
だから、藤間を呼んだ
こう話がうまく行くとは思わなかったけど
そう思いながら、さっきから
横でニコニコしてる純平が
今度は日本酒に手をのばしたから
俺はグラスを取り上げた
「あ、ねぇ、まだ飲むー」
「とりあえず水飲んでから」
そう言って、俺の左腕に絡まって甘えてくる
純平を引き剥がして水を置いた
ちょっと頬を膨らませながら
色気のある生意気な目で俺を見ながら
それでも素直に純平が水を飲む
可愛いな・・・
そう思いながら、純平を見てると
和也が大笑いした
「んだよ。うるせー。何がおかしい」
「真ちゃん優しくなったなーって。なぁ、楓」
「お前虐めて泣かすのが生きがいじゃなかったのかよ。純平にも優しくできるなんて、さすが自由の国アメリカだな」
「はぁ?俺は今でも自分で自分のことドSだと思ってるよ。」
そう言うと、眠たいのか
純平がウトウトしてるのを
真ちゃんがお姫様抱っこをする
「ベット運んでくる。こいつもうダメだから」
そう言って真ちゃんが立ち上がると
純平が当たり前のように腕の中で
しっかりと袖を掴んでるのが見えて
俺はまた笑そうになった
苦笑してる俺の横で楓が
「ちゃんと愛されてんじゃん。っーか、甘やかしまくってねぇか?」
なんて言うから
俺は、なんとなく合点がいった
「楓、わかった。真ちゃん、思いっきり甘やかすことに快感覚えたんじゃね?虐めて泣かす奴は他にいるってこと」
寝室の扉の向こうからは、岡崎が
思いっきり甘い言葉をかけまくってる声がきこえて
なるほど・・・さすが兄弟と納得する
あいつ誰かに優しくとか甘やかすとか
無縁の世界だったからな
てことは、・・・・職場か
岡崎の独裁鬼畜チームに
俺は呼ばれたわけね
あいつ外科部長かなんかだろ?
やだなー
コキ使いまくってそー
そう思いながら、頭をかかえると
和也が俺を覗き込む
「大丈夫か?酔った?」
「いや。酔ってねぇけど・・・。和也も可愛く酔っ払え。・・・ほら、帰ってイイコトしよーぜ」
扉の向こうから
だんだん純平の甘い声が聞こえてきてて
純平の甘い誘いに
岡崎が負けたんだと悟った