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S×強気で恋になる

第83章 S×強気は愛になる


早朝の心地よい風にふかれながら
目を覚ます

隣を見たら真一はいなくて
病院に行ったんだとわかる

アメリカにきてからは、ほとんどすれ違い

忙しすぎる日々の中で
お互いの存在理由が
一緒にいる意味が
わからなくなる日もあった

慣れない多忙な日々に
真一はどんどんやつれてくし
俺は新しいモデルの仕事をして
そのための撮影で飛んだりして
長期で家を開けることもあった

そんな毎日の中で
俺たちが二人で居る意味を教えてくれること

それがセックスだった


体の関係より心の関係。
心の拠り所だとか
一緒にいるだけで幸せとか
そっちのが大事ってのが
普通なのかもしれないけど


俺たちは違った


ゲイだからお互いに不安もあるし
疑いもあった

そんな中での
優しいセックス。

真一が俺のこと世界で一番にしてくれて
俺が真一のこと愛してるって

そう溶け合うほどに感じあえる行為。


っーか、あの状況で、Mだなんだって
死ぬほど虐められてたら
俺たちはダメになってたかもしれないな


そう思いながら、体をベットから起こす

まだ眠たい頭で
とりあえず自分が飲む分の珈琲を入れながら
俺は苦笑する

そういえば、料理も

たまにしか合わない
二人の休日。

思いっきり真一にリラックスしてほしくて
頑張ったっけ。
最初はダメだったけど

今じゃ俺、寝起きに珈琲淹れる
すかしたヤローに・・・。

・・・・・。


そういえば、昨日和也と楓来たんだっけ

そう思いながら、ソファーに座ってる
くまちゃんを見つめる


!!!!


隣の部屋ってたじゃん!!!


行こ。


俺、一人だし。
今日仕事ねーし。


行こ!


そう思いたったら、早くて
適当に着替えて
歯磨きを終えて
リビングを出て


足を止めた



楓と二人で過ごすの
邪魔になるかな


二人で過ごせることが
いかに貴重で大切な時間か

それを俺は知ってる。


・・・行くのやめよ


そう思いながら、ため息をついて
ソファーに倒れこむと

ドアベルが鳴った






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