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S×強気で恋になる

第83章 S×強気は愛になる


「・・・すげー・・・・・・・」

心底感動したときは
うまく言葉を喋れない

そんな感じなのか、俺は
息を飲むほど美しい姿に見入っていた


と、横にあった数冊を純平が急に片付け始める

「・・なんか恥ずかしいから、もうだめ。見んな」
「もうちょっとだけ。すげーかっこいいよ。ジェイ?」
「あ、俺、純って業界で呼ばれだしてそれで、なんでかジェイって・・・。」

そう言いながら、少し恥ずかしそうに
俯く純平を横目に俺はため息をついた

「Jか。なんかすげー遠くの世界に行ってねぇ、お前」

なんか俺たちだけの中で大事にしてた
宝物を外にだした気分だな

そんな風に感じる自分に苦笑しながら
さらにページをめくると
J・・・純平の特集記事を見つけた

英語だけど、・・・この程度なら読める

上半身裸のモノクロ写真
薄くついた筋肉もスベスベの肌も
どこかエロくて色気があった

その写真に添えられた見出し

「クールでドS。今みんなが注目してるのは俺様J」

・・・なにこれ
っーか、こいつドSキャラで売ってんの?

吹き出しそうになりながら、
夢中で記事を読んでると
純平が、何見てるの?と俺のページを覗き込み
一気に赤面して大声をだした

「ちが!!ちょ、返せ!!!!」
「うるせぇ。俺が縛ってあげようか?だって。純平キャラ変?」
「も、恥ずかしいから!!言うな言うな言うなー!!」
「あほ。うるせぇ。返すよ。真ちゃん、これ見た?」

そう言って雑誌を渡すと
純平が少し目をそらして
本棚に片付けに行く

「・・・・・・もういいだろ!」

その背中には
そのせーで散々ヤられましたって
書いてあって

純平の嘘つけない素直な反応が
相変わらずで、
気づけば後ろから抱きしめていた

「ちょ、か、和也?!」





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