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S×強気で恋になる

第30章 沈黙

ただいまー・・・

なんかうるせーな。俺が帰ってきたことにも気づかないのか。
純平が、早く帰ってこいって言ったから早く帰ってきたやったってのに。

イライラしながら廊下を歩き、
リビングの扉の前で立ち止まった。

中から言い合いの声がきこえる。
楽しそうにしやがって。。。

ガチャンー

「離せよ!!引っ張ってもこの鎖切れねーって!!」


「おい。何遊んでる」
低い冷たい声が響く。

バッと2人が振り返ると岡崎が真っ黒のオーラを放って立っていた。

「純平。おかえり、は?俺がいなくなって忘れたか?」

怖い・・・
なんかいつもと雰囲気違ってやばい・・・

「おかえり・・・」
「ふぅん。それだけか。躾直さなきゃな。・・・で片瀬は何やってる?」

「岡崎さんみてくださいー。鍵家に忘れちゃったんですー。お疲れのとこ悪いんですけどちょっとクルマ出してくれますか?」

・・・片瀬、お前すげーよ
こんなドス黒い怒りマックスオーラの岡崎にんなこと言えるなんて。。

「あぁ。大変だったな。いろいろとありがとな。じゃあ鍵とりに行くか」

・・・んだよそれ、
全然俺と態度違うし・・・
目、見ないし・・

俺は黙って片瀬に引っ張られるまま歩き、車に乗り込んだ。


「片瀬、医学会なかなか勉強になったぞ。お前も行けよ」
「俺、学会とかちょっと苦手で。あと、純平の熱なんですけど、」
「んなことどーでもいい。興味ない。まあ、学会は眠いよな。」
片瀬が言いかけて岡崎が遮る。


・・・どーでもいいか
なんで俺だけ・・・
俺、なんかしたか?!
ズキっと痛む胸と出そうになる涙をはぐらかせ落ち着かせる。

考えちゃダメだ。
最低なやつなんだ、こいつは

でも


なんか嫌だ。
泣きそー・・・



しばらくして片瀬の家に着く。

部屋に入ると、この前の立ちバックと駅弁を思い出し俯く。


「鍵探しますね。岡崎さん、冷蔵庫にコーヒーあるんで飲んで下さい。」
そう言って俺を引っ張りながら部屋にいく

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