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S×強気で恋になる

第3章 病院

どこだ、ここ。。。
白い天井。かすかな消毒液の匂い。薄っすらと戻りつつある意識で、俺は今の状況を考えていた。
「気がつきましたか。」
低い声でそう言われる。
野獣とはまた違う、綺麗な獣のような整った顔が俺の方を見ている。
「誰あんた。っーか、ここ、、、」
起き上がろうとして、右手が使えないことに気づく。肘まで固定された白い石膏。あ、手折れてたんだ。そんなことを思っていると、
「お嬢ちゃんは、痛いのが好きなんですか。それとも、ただの馬鹿ですか。」
と、高圧的に言ってきた。言い返そうとすると、口を手で塞がれる。

「・・・っ・・」

目を見開いた俺を脅すように彼は言った。
「威勢がいいな。また痛くなりてーのか。折れてんだから、安静にして黙ってろ。お嬢ちゃん」

お嬢ちゃん
そう言って不敵に笑いながら見下してくる男

なんなんだこいつ・・・!!

「お嬢じゃねー!!!俺は男だろ!処置終わったんなら帰る。クソや、、」
そう言おうとして、叫んだ振動で右手に痛みが走る。そして、その男にも肩を押された。

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