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S×強気で恋になる

第14章 隆之の疑念

「おい。起きろ、純平」
体を揺さぶられ、俺は重い瞼を開けた。

と同時に下半身に鈍い痛みがはしる。

「純平、ネクタイ結んでやるから早く着替えろ」
岡崎っー

「てめぇ、もう出てけよ。俺にあんなことして、ただじゃおかなーっ」

チューッ

「なっ、にすんだよ!!!」
「機嫌直せ。腹減ったろ?早く着替えろ。」
「いらねぇーよ!!出てけよ!」

ギロっと睨まれる。

うっ。もーこぇーよ、こいつ。
なんなんだよ。泣きてぇ。

「わぁったよ!分かったから、部屋出てけ!」
「いい子だ。」

頭をわしゃっと撫でられ、岡崎はキッチンへ向かう。

俺は深い深いため息をついた。
俺、このままじゃやばいな。
でも、2人だと逆らえない。
逆らったら何されるかわかんねー。
昨日は・・・イカしてもらえなかった・・・

はぁーっと再びため息をつく。

薬のせーだ、あいつに感じたのは
俺は女が好き、女が好きー

そう思いながら服を脱ぐ。
なっ!あのやろーっっっ!!!

おれの身体には無数のキスマークがついていた。

「てめー!どーゆー神経してんだよ!!ふざけんな!!!」
俺は朝っぱらから叫ぶ。
「照れんなって、純平かわいー」

もうやだ。

俺は自力で出来るところまでスーツを着て、キッチンへ向かった。

ネクタイを結び、襟を直してくれる。
そーゆー手つきはさりげなくて優しい。
朝ごはんも立派だし、よく見るとおれが食べやすいように切ってくれていることがわかる。

カルシウムとれ。って言うだけあって、毎回小魚が出た。

こーゆーことされてるから、俺は追い出せないのかな。
弱ってる時に優しくされると困るってのは、こーゆーのだな。

はぁーっと本日何度目かのため息をつく。

「純平、下半身辛いだろ?今日は送ってやる。」

っ!!!!!

前言撤回だ!
こんな鬼畜。優しくもなんともない。

「うるせーな。てめーのせーだろ!電車でいくから、早く病院いけ、真一!」

はっ!とした。
昨日、心の中で何度も何度も、真一イカして、って思い続けたからか、口から思いがけない言葉がでた。
「純平。お前、朝から俺を誘ってんのか?」

「会社・・・いってくる。」
俺は半ば立ち去るように家をでた。
くそ!くそ!くそー!!!!

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