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S×強気で恋になる

第53章 新鮮


横山さんヘッドハンティングされてたの知ってた?
今日付けで辞めるらしーよ
えー、小鳥遊さんが嫌がらせしたって聞いたけど
なんか、小鳥遊さんが無理矢理したらしーよ
まじー?
横山さんかわいそー


昼休憩も終わりそんな声が広がる中、
突然横山が現れ、会社内が騒然となる

和也と真一の後ろを俺が歩いていたからだ


恥ずかしい・・・
ただでさえデカくて目立つのに
和也も真一もなんだかんだ
目立ちたがり屋だから
わざとカッコつけてる・・・

そんなことを思って会社内を歩いて和也と真一に案内していると、真一がドス黒い声で囁いてきた

「お前に告白した女達はどれだ。」
「はぁ?んなの、・・・言わねーよ!」

はぁ!?と喧嘩になりそーな2人を和也が止める

と、純平が少し俺から離れるのを感じていた


んだよ・・・昨日はあんなにベタベタしてきたくせに
真ちゃんがいると俺に近づきもしねーのか

そんなことを思っていると、純平のデスクがある
企画部についた

すると田中部長が純平に近づき
手をとってお礼を言い出した

「横山くん。今までありがとうね。」
「・・・俺も、怪我したときもご配慮下さったおかげで働きやすかったです。」
簡単な話をしていると、カツカツと足音が近づき
手を取られた

「これはこれは、田中部長。俺の純平の手を握るのはやめてください。」
「え・・・あぁ、君は確か、あの居酒屋のときの・・・」
「そうだ。小鳥遊に左遷命令出したから、お前ちゃんとインドの支社にとばせよ?」

そんなやり取りを隣でききながら、チラッとオフィス内を見渡すと、小鳥遊がこちらをじっと見ていた

・・・怖いって

でも、もうここのオフィスは今日で最後なんだ。
土日と休んで、月曜日から
新しい会社か。
そんなことを考えていると
岡崎が気がすんだのか、
和也を連れてオフィスから出て行こうとしていた。
それについて行こうとすると、真一が耳元で呟いた

「今日で最後だ。挨拶するんだろ?外で待ってる。」

んだよ、そーゆーときばっか
俺に気を遣いやがって


一人残された部屋を見渡す。
すると、みんなが立ち上がり
花束や何かプレゼントをくれた

あ、俺ここで働けてよかった

嬉し泣きしそう
そんなことを思いながら
みんなと最後の時間を過ごし、お礼を言って部屋を出ると和也と真一が待っていた。


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