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S×強気で恋になる

第53章 新鮮

「すぐ帰るから。茶も出すな・・って出す気ねーだろ!!何座ってんだ。」
「なんか驚いて。・・・飯作らなきゃ・・なんだった。」
「手伝ってやろーか?」
「・・・・いい。それより、今までどうしてたか話聞かせろ」


・・・結婚したんだ
・・・・・よかったな


幸せそーだ


昴お兄ちゃんが、・・・兄貴が幸せなら
すっげーいいってことだよな


「お前下手なりに、ってやつだな。見栄えわりーけど、うまそーじゃん。これ、火つけんの?」
「まだ。フォンデュする具材をボイルしただけでいい。チーズはもう一人・・・帰ってきてから、温めるから」
「なぁ、ハグしていい。なんか、弟だったって思うと可愛くて仕方ねぇ。」

俺が返答する間も与えず
俺のことをギュッと抱きしめる

「昔ガリガリだったのに、いい身体してんじゃん。」
「・・・・昴お兄ちゃんも、ガリガリだったろ。戦時中だったよな、あの時」
「朝飯と夜飯食わせてもらえねーお前に、パンよく持って返ってあげたよな。で、朝カッチカチなんだ。今思い出すと笑えるな」
「・・・・昴お兄ちゃんがいたから、今俺生きてるんだと思うよ。まじで・・・」
「そろそろ離そうかと思うのに、お前なんか可愛すぎて、昔みたいにハグし続けたくなるな。あー、親あんなんじゃなかったらなー。お前と兄弟、よかっただろな。」
「・・・・・こーやって会えたから、いいじゃん。昔のことだ。」


そっと離され鞄を持ち
帰ろうとする昴の姿を追う

「結婚報告だけ、しに来たんだな。また、・・・・たまには来て」
「あぁ。子どもができたら、一番に見せにくるよ。あと、俺の嫁も紹介する。じゃーな、」

そう言って、出て行く姿を見送る


やべー、

すげー久しぶりでほっこりした

結婚かぁー・・・

なんか幸せそーだったな
いいな、なんか


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