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S×強気で恋になる

第18章 携帯電話

女じゃなかったら
俺、こいつ殴ってるな

だからいつも不安だったってわけか。
なんとなく純平のこと、分かった気がした。
「純平さ、人間不信なとこあるけど、アルコール呑むとかわいくなるの。いつも喋らないのに、甘えるし、抱きつくし、すっごい感じてくれるし。朝には覚えてないんだけどさー。てか最近会ってないなー。俊哉さんに頼もうかな。」

ダン!!!
俺は机を思いっきり叩いた

キャ、っと女が悲鳴をあげる。

「あいつは俺のモノだ。手ぁ出したらぶっ殺す。俊哉に言っとけ。」

そう言って一万円を机の上に置き、俺は店を出た。

要するに、売られてた訳ね、身内に。
あいつにとって、三度目の養子はもう最後の頼みの綱だろーし、裏切れなかったんだろーな。

しかも純平に拒否権はないわけだ。
知らない間に大金で取引されて、女が来るってわけか。対応しないと、兄貴に何されるかわからないと。

そんなことあった素振り、見せねぇから分からねーよ。強がりやがって。
夜夢の中でたまに泣いてんのも、
酔っぱらったときに言った、
いつも不安ってのも
触られたらいやってのも

なんとなく合致がいくな。

人間不信か。

俺のことも、
一回ヤったんだから帰れよって
いくら払ったんだって
言いやがった。

ふざけやがって。
俺をみくびるな。

俺はいじめるのも痛みに悶える姿も大好きだ。

だけど、だけど、
それ以上にお前を大事思ってる。
俺のモノ
俺のペット

・・・クソ野郎が。


純平、今もう寝てっかな。

俺は帰路を急いだ。

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