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S×強気で恋になる

第58章 キスの味

おでことおでこをぶつけてるぶん
すっげー、真一の顔も近くて、目も近くて


おでこから熱を分かち合った気がして


俺は泣きそうになっていた


「・・・・俺の・・恋人・・だから、・・・思い・・出した・・から」

真っ直ぐ見つめながら
涙で瞳がウルウルしている
純平に取り込まれそうになる


「・・・嘘・・じゃねぇ?・・演技?」
「っな、わけ、・・ねーだろ・・・」
「じゃ、俺の好きなところ言って」
「・・・わかんね・・・好きって・・言ってくれ・・る・・とこ?・・」

わかんねーってなんだよ

そう思い俺は頭を振って
純平のおでこをゴツンゴツンとぶつけた

そして、またくっつけて目を見る

「嫌いな・・とこは?」
「無理矢理で・・鬼畜で・・ドSで・・・我儘で・・・俺様で・・・すぐ怒鳴る、し、・・怒る・・し」
「それで?」
「っ、意地悪・・するっ、・・・キス・・して」
「キス・・してやるから目閉じて、・・・・・可愛いな、本当に閉じて待ってんなよ」
「っ、ほら、!!・・・も、やだ、・・・でも、・・・ひどいこと・・言った・・から、・・ごめん、な、」
「お前は単純で馬鹿で純粋で、なんも知らねーし、人の悪巧み気づかねーし、飯があったらフラフラついてくし、ちょっと優しくしたら信じるし・・・アホなんだよ。でも、そこが可愛い。そこにハマってんだから、」
「それ、・・・悪いとこばっか、・・っん、っ、ふっ、・・んっ・・・んっ」

クチュッ・・チュッ・・チュッパ・・クチュ

とキスを深く深く
確かめるようにする


酸欠状態になっていても、真一のキスは止まらなくて



完全に身体を預けていた




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