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S×強気で恋になる

第59章 なくしたもの


なんだかんだ言いながら
つまみを作り、酒を用意する

純平は何か手伝いたいが
何もできないし誰も何も頼まないので、ひたすら俺と和也の後ろをウロウロしていた


「純平。座ってていいから。真ちゃんと出来るから。な?」
「は?俺にも出来んだろ!やらせろよ!!」
「うるせーな、ガキ。座ってろってんだろ!!和也の言うこときけ、ばーか。」
「お前に言われたくねーよ!!!ちょ、どけよ!!俺が刺身切るから!!」
「危ねーだろ!!包丁使ってんだ!あっち行け!!!」

真ちゃんがものすごい剣幕で怒鳴ると
純平はしょんぼりして
少し離れたところに立ってキッチンを見ていた

あーもー、なんでそんなに可愛いんだよ!!
本当は純平に手伝わしたら時間かかるからめんどくせーんだけどなー

ったく

そう思いながら、純平に声をかける

「純平、暇なら、これ炒めて。」
「暇!これ炒めるだけ?」
「あぁ。って、油ひけよ!!!」

突然肉をフライパンに投入した純平に驚く
常識だろ、ジョーシキ!!!

俺があたふたしていると、隣で魚をさばいていた真ちゃんが笑う

「ほらな?純平はここにいないほうがいい。リストラだな。あっちいけ。和也、こいつを甘やかすな。」
「和也、わり、間違えた。・・・あとよろしく」
「待て。火とめて、油入れろ。あとは、出来んだろ。やってくれ、責任持って」

そう言って和也は食器を並べ出した

キッチンに真一と俺とが並ぶことは初めてで
変に緊張する

と、真一がフライパンとフライ返しを持って炒めてる俺の股間に手を伸ばしあろうことか、形をなぞり出した


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