S×強気で恋になる
第59章 なくしたもの
ったく・・・いい加減解放してくれ
「純平肌柔らかいし、すべすべー・・・気持ちいいな、女みてー・・・」
「ちょ、いい加減に、離せ・・!!」
「なんで?耳噛まれたら嫌?・・気持ちいいだろ?」
「っ、・・・ちょ、耳・・やめろ!!・・和也!!」
家入ってからずっとこの状態じゃねーか
馬鹿じゃねーの、こいつ!!!
機嫌よすぎる、怖い、耳噛む、貞操帯つけてんのに、無理・・・!
チラッとキッチンを見ると和也は、1人で晩飯の準備をしていた。
「ちょ、真一・・・和也手伝え・・!!」
「お前のこと、こーしときたい。次、左耳な。」
「ちょ、あ、っ・・・やめろって!!っ、や」
「左耳のが弱いの、お前知ってた?可愛いな」
も、本当に・・・
貞操帯つけてんだから、やめろって・・・!
あ、そだ・・・
「真一・・・続き、・・後でしよ・・・」
そう言うと、俺を後ろから抱きしめていたずらしていた真一がピタッと止まる。
あ?俺、やっぱ今の台詞はまずかったか?
貞操帯つけてるしな、出来るわけねーのに
本のこの台詞しか出てこなかった
「・・・真一?」
「涙目なってる。可愛いな。さー、晩飯やるか。和也、あと俺やる」
そう言って、立ち上がりキッチンへ行く真一の後ろ姿を見る。