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S×強気で恋になる

第20章 信じていいのか

「純平、まじイケメン。いい商売なるわー」

俺の部屋で呑んでたときに、突然俊哉にそう言われた。
「え?、どゆこと?」

「お前さー、部屋に突然女来て、鍵閉め忘れたとか思ってたわけ?なわけねーじゃん。俺が合鍵渡してんだよ!お前とヤんの一回5万。デートは3万。食事は2万。まじ、今の俺そのへんのブローカーより働いてっから。」

俺は信じられず頭が真っ白だった。

「半年先まで毎晩予約入ってっからさー、お前・・逃げんなよ?逃げたらー」

俺は言葉も出ない

「親に適当に言って、お前捨ててもらうわ!俺としてはこんなイケメンな弟ありがたくってしょーがねー、けどな!ほら、もっかい乾杯するぞ。」

俺はどうしていいか分からず
酒を呑んだ。

一言も喋れない
感じたことのない感情に包まれる

「純平、速く酔っ払えー。お前酔っ払った状態で引き渡すとさらに上乗せできんだよ。呑め、とりあえず呑んどけ」

そんなことを言われる。


俺は何も信じれなくなった。
涙も出ない。
ただ、疲れていた。

逃げだそうとしたら、殴られて眠らされた。
部屋に突然来たかと思えば無理に酒を呑まされ続けた。

俺に近づくダチ
仲の良かった女
俺にあたまを撫でる先生

全員を疑った。
金払ってんのか、俺に近づくのはなんだ。

施設には戻りたくないー

あの頃の俺はそれしか考えてなかった。

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