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S×強気で恋になる

第60章 俺の知らないこと



ちょうど支払い終わってレシートをもらったぐらいに、純平が血相を変えて飛んで来た


あ、起きたのか・・・

そう思っていると純平がガキみたいに泣きながら俺に抱きついてくる


は?

「ちょ、純平、・・・!!!何やって!?」
「っ、寝てた・・・。から・・・起きたら・・荷物・・ねぇし・・も、席片付いて、たし・・・も、おれのこと置いてかないで・・・っく、」

酔っ払ってんのか?!
俺、男にこんなことされなれてねーから
どーしていいかわかんねぇ

「純平?置いてってねぇよ?・・先金払ってただけ。な?お前の荷物、これだろ?」
「っん・・・も、・・誰もいなくて・・・っ」
「びっくりしたんだな?」

そう言うとコクンと頷く

なにこいつ・・・
俺もうどーしよう

最初は触りたいなーとか、ヤリてーなーとか
だったけど

そんな気失せたわ。

可愛くて守ってやりたくなる。
なんか、世話してぇ
そのおまけで、ヤリたいくらいで
別に今日はいいや、なんもなくても

俺もう本気だわ


「純平、帰ろっか。だから、抱きつくのやめろ。・・・家泊まってくか?」
「・・・真一は?」

誰だ?
真一?

あのこの前の俺に敵意むき出しの奴か?

「さー、わかんねぇ。なんで?」
「・・会いたい・・・・」

安心してーのか?
なに、その不安みたいな顔。

俺なんもしねーよ
俺に抱きついてた純平を剥がしたから、か?

抱きついておきたかった
ってこと?!

わかんねー

「純平、手繋ぐ・・・?」
「えー・・・なんで?気持ちわりー・・・あはは、外山・・・夏樹・・女みてー・・・」
「は?!よけーなお世話!!!お前フラフラすんな!!ったく・・・なぁ、俺たち同僚よりももっとフランクなダチになれたよな。」
「えー・・・うー・・ん?・・・ね、眠い。」


自由か、こいつ

なんだよ泣いたり笑ったり


タクシー乗り場まで寝るなよ・・・。


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