
S×強気で恋になる
第62章 旅行が教えてくれたこと
「真一。笑ってねーでさ、寝よーよ。な?」
「えー・・へへ。純平だー・・俺お前いなくなって死ぬかと思った・・・息苦しーんだよ、お前がいねーとさ・・」
そう言いながら
俺の膝に頭をのせたまま
体をひねって、俺を抱きしめる
「・・・ごめん。・・・真一?寝る?」
「んー・・俺さー・・・・疲れちゃったー・・もー疲れてさ、・・・しんどい・・・」
「・・・え?」
「んー・・・純平のにおい・・なぁ、俺さー・・」
「・・・なに?」
「・・・・あー酔っ払ってる。酒飲もう、な?」
何言おうとしたんだろ・・・
真一いつも同じ態度で
いつも変わらない真一だったけど
こいつも人間だもんな
俺きっと迷惑かけたり心配させたりして
すっげーこいつの心踏み荒らしてたんだろーか・・
疲れてる、か・・
俺も癒してあげれる存在になりてーな
真一は何が好きで
何に喜んで
何が嫌で
何を求めてるんだろう
こいつからしてもらってばっかりだし、逃げてばっかりで俺・・・なんも知らねーよな・・
そう考えてると、真一が起き上がり
グラスを手に取る
「純平、考え事しすぎだろー・・・乾杯しよ、な?」
ヘロヘロじゃん、真一
まだ飲むのか・・
「それで最後な?」
「・・うっせーな・・・純平さー・・めちゃくちゃ好き・・・俺さ、お前と出会えてよかったー・・・純平だー・・・」
そう言って真一がそのまま
後ろに倒れる
やべぇ・・俺ムラムラする・・・
わかんねーけど
真一の赤い顔も細くて長い器用な指も
唇も目も・・・
このまま全部抱きしめてしまいたい
俺は気付けば真一にまたがっていた
「・・・真一・・ちょっとさ、・・ごめんな・・寝てていいから、・・」
心臓がドキドキいってる
でも真一のこと
真一が酔っ払ってよくわかってねーうちに
触りたい
触れたい、感じたい
っ、ヤリてぇ・・・
