
S×強気で恋になる
第62章 旅行が教えてくれたこと
なんだよ・・・
なんだよ・・・
ー 一人で旅行なんてさみしいことすんな
ー お前と旅行したかった
ー 純平。過去があって今があるんだからな。
ー 純平には俺がいる
真一の優しい言葉が浮かんでは消えて
そのたびに目から涙があふれた
旅行だって・・・言ってきたから
本当にそう思ってるのかと思ってたのに
俊哉のことも、航平のことも
全部知ってて・・
全部わかってて・・
なのに俺
真一から逃げて悪態ばっかついて
露天風呂でもっと素直に真一のしたいこと
してあげたらよかった
俺
言いたいこと感じることたくさんあんのに
深すぎで言葉にできねぇ
ただ、真一と離れたくない
真一に触れておきたい
今このまま時間が止まってほしい
ー俺、疲れたー
ー疲れちゃった
真一が珍しく酔っ払いながら吐いた言葉
あれは本音だよな
俺のせーで真一、嫌いな隆彦のとこまで行って
真一・・・ごめんな
そのまま息を荒くし汗ばみながら
浴衣か乱れたまま仰向けで寝ている真一の胸元に
頬をあて・上から抱きしめた
たくさんたくさん涙がでて
俺の頬をつたりながら
真一の胸元を濡らした
