S×強気で恋になる
第63章 テレパシー
ゴツン、ゴツンと頭に痛みを覚えて目を開ける
と純平の顔が目の前にあって
声をあげそうになった
「もう・・・平気なのか?」
そうきくと、ゴツンとおでこをあてられる
「寝返りうてねーの!手、緩めろ!喉乾いたから、水飲みてーし、・・・抱きしめんの、やめろ!」
「んだよ、つれねーな。っーか、俺に命令すんな。躾直すぞ。」
そーいいながら、腕を緩めると
純平がするっと離れ
ベットから起き上がり、ペットボトルの水をがぶがぶ飲み始める
たまに口の端しからこぼれる水が妙にエロくて
綺麗な首筋を後ろから眺めていた
・・・背中傷だらけ
背中に傷つくってことは、こいつが上だったってことだろ?
思い出せねー
俺が頭を抱えていると、純平が空になったペットボトルをゴミ箱に捨て、ベットに戻ってきた
「・・・純平・・昨日さ、・・」
昨日のことを、聞き出そうと
話を切り込むと純平がなぜか饒舌に割り込んできた
「昨日?飯美味かったな。・・・にしても、酔っ払うなんて反則だぞ」
「・・・わりぃ。なぁ、」
「今日の晩飯、まだ?腹減らね?そろそろ用意してもらうか、」
「え・・・・あぁ。」
なに?
俺の考えすぎで何もなかったのか?
でも純平、俺の目見ないし
やたら饒舌だし
これいつもの嘘ついてるパターンだよな
そういろんなことを俺が考えていると
純平が立ち上がった
「真一。ぼーっとすんな、飯まだかなー」
わざと考えないようにしてるのか
本当に何もなかったのか
わからない
けど、純平が話したくないなら
無理に聞く必要もないか
そう思いながら純平の横に立ち、頭を撫でる
「なんでも話す約束だろ?無理・・すんなよ?・・・さてさて、飯いまから持ってこさせるから。尻尾ふって待ってろ」
「ペット扱いやめろ!」
そんな言い合いをしながら楽しいひとときを過ごした