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S×強気で恋になる

第63章 テレパシー

俺が黙って立ち上がると怒ってると思ったのか
純平が足を掴んだ

「なに?」
「・・・・その、・・抜いてやろーか?」

上目遣い、涙目・・・

本当天然。天然にエロくできるってどんな才能だ。
それが計算のない、素ってことが俺は怖いよ

「・・・突然かわいいな。天邪鬼。ツンデレ。・・・飯食ってろ。抜いてくる」

ツンデレはお前だろ・・・!!!
そう思いながら
真一の後ろ姿を見る

あいつ薄くヒゲ生えてた・・・

あいつのヒゲ生えた顔やべーんだよな
それにさっきの眼鏡も・・・


くそー・・・


腰痛い


ズキズキするし
筋違えたのかな


やっと、きた
待ち焦がれた安全な時間

真一もいない、セックスする必要もない

なのに、一人で食べる飯はなんかさみしくて
ブリや神戸牛をしゃぶしゃぶしながら
俺は何度もトイレの扉を見ていた



まだかなー



あいつ何発抜いてんだろ・・・


明日の朝帰るって言ってたよな
仕事しなきゃ・・
真一も有給とらせちゃったし


あいつヤる以外に頭回らねーのかな
もっと2人で何もせず
のんびりお風呂つかりたかったな

俺・・・初めての温泉で初めての旅行だったのに
風呂と部屋で死ぬまでヤったことしか
これじゃあ、思い出ねーよ


あ、でも

小さいときの楽しかった思い出
ほんの少し思い出せたし
真央ちゃんにも会えたし

なんか昔は昔なんだって
今なら思えるな・・・

ーあんたなんか産まなかったらよかった。ごめんなぁ、愛せなくて。



ううん


そんなことない。
大丈夫だ、心臓おさまれ


真一がいる


俺には真一がいる。



早くこっちに来てくれ・・・









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