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S×強気で恋になる

第63章 テレパシー

人をかき分けながらお土産を買う
慎吾にキーホルダーと、お菓子
喜ぶかな・・・

てゆーか、この不機嫌くんって小さなぬいぐるみ
真一っぽくて買ってしまった

超恥ずかしい
でも真一みてぇ

そんなことを考えながら
外に出るとその通りに真一の姿がなかった

あ?なんだよ
さきに宿帰ったのか?

そう思いながらお土産屋さんの前のベンチに腰掛ける

しばらく待っとくか
あんまウロウロしねーほうがいいし
外湯巡りだったから携帯とか持ってねーし

そう思っていると一人の男性に声をかけられた

「あの。」

あ?!ゲイか?
俺に声かける女も男も、ヤリ目だ
って真一に言われたし

「なんすか?」
「・・・連れの男いたでしょ?そいつ、公衆便所で見たんだけどなんか体調悪そうだったから、迎えに行けば?って思って知らせただけですよ。感じ悪いな」
「・・・・・本当ですか?」
「!!本当本当。この店のわきに小道あるだろ?あそこ抜けると公園なんだ。で、奥の公衆便所に行ったの見たから。なんなら一緒についていこーか?」


・・真一具合悪かったのか?
疲れたって酔っ払ってる時言ってたしな・・

潔癖の真一が公衆便所?
珍しいけど、よっぽど悪かったってことか?

心配かも・・
そう考えていると
考える間も与えないくらい、せかされる

「俺も用事あるしさ、行くなら早くしてもらえる?行かないなら行かないで、俺もう行くわ」

本当に具合悪かったら
この人に場所聞かなかったら出会えねぇ

「・・・トイレどこですか?」
「早くして。こっち、ついて来い」

そう言われて立ち上がり
そのまま細い道を歩く


真一大丈夫か?

そんなことを考えながら
真っ暗な外灯の少ない公園に足を踏み入れていた

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