狼男子の扱い方
第8章 中学での行為
◆◆◆
重たい足取りで
あたしは階段をおりる。
─いまごろ、
ぎゅーっとか抱き合ってんのかな
自分の想像で
自分の胸を痛みつける
階段を下り終われば
涼ちゃんたちの教室……
はぁ…
と、溜め息をつきながら
あたしは教室が見える段に
足を踏み出した。
──あれ、?
教室にみえたのは
ひとり、俯いて
手をぎゅぅ…と握りしめている
涼ちゃんの姿だけだった。
─ありさちゃん、は…?
さっきまで重たかった足は
焦るように階段を駆け降りていて
すぐに、可愛らしい後ろ姿が
目に入った。
声をかけようとした
そのときだった───