狼男子の扱い方
第8章 中学での行為
くすくすと
あたしの前で
背を向けながら笑う、
ありさちゃんとそのお友だち。
「えー、やっぱ告られたんだ?」
「うん。まぁわかってたけどねー?
ていうか、今更って感じ(笑
『ずっと好きでした』とか(笑
アピールしてるのまる分かりー」
ありさ、ちゃん…?
聞かなくてもわかる
涼ちゃんの、ことだよね…?
「あははっ ありさ悪魔ー(笑
ありさだって結構思わせ振りな
態度だったじゃーん」
「別にー?あんなのただの
キャラ作りだってー」
きゃははひっどー♪
なんて笑い声
扉のしまっている
涼ちゃんの教室には
聞こえていないだろう
─なんで?
今までのは
全部、ありさちゃんの演技?
だって
まわりからだって
『あの二人、お似合いだよね!』
なんて言われるくらい
仲良くなってたじゃん…
なのに……
全部嘘だったの…?
そう聞こうとしても
ありさちゃんは
いつのまにかもう居なくなっていた