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月夜の下で…

第2章 ~ 告白と嫉妬 ~

 
 
 
「さっき一緒にいた
 一年の月野楼と付き合 ってるって本当?」
 
 
 
二人きりの屋上で、いきなり直球な質問に戸惑いながらも口を開いた―――…
 
 
 
「はい」
 
「…そう…
 まさか入学したての後 輩に先越されるなんて ね」
 
「え…?」
 
「みちるが
 入学してきた時からず っと‥好きだった…… 」
「っ!?」
 
 
 
予想もしていなかった告白に、驚きを隠せず目を丸くした。
 
 
 
「みちるとエッチした時 は
 俺のものになったと思 ってすごく嬉しかった けど…
 他の人ともエッチして るって知った時は落ち 込んだよ」
 
「そっそれはっ…」
 
 
 
悲しげな顔をする森崎先輩に、罪悪感で胸が締めつけられる感覚に襲われた……
 
 
 
「それでも…
 好きって気持ちは変わ らなかった
 ずっと…みちるのこと を想い続けてきた…… 」
 
 
 優しくて暖かな眼差し ……
 
「でっでも
 ぼくにはっ…」
 
 
 
見つめられて一瞬ドキッとしながらも、目を逸らし必死に平常を装った。 
 
 
「わかってる
 だから…奪いに来たん だ―――…」
 
 
 
突然唇を奪われ、一瞬何が起こったのか理解できなかった。
 
 
 
「んっ…あっ‥やめ‥‥ 」
 
 
 
強引に舌が絡み、思わず声を漏らした―――…
 
 
「今日はこのくらいで我 慢するよ
 …見られちゃってるし ね」
 
「―――っ!?」
 
 
 
不適な笑みを浮かべ遠くを見るような目に、嫌な予感を胸に後ろを振り向くと…
呆然と見つめる楼の姿があり、頭の中が真っ白になってしまった。
 
 
 
「みちる…なにして‥‥ 」
 
「ちがっ」
 
「俺達‥こういう関係な んだ
 みちるのことなら知り 尽くしてる」
 
 
 
嫌な笑みを浮かべながら、背後からみちるを抱き締めるて首筋にキスした‥‥
 
 
 
「はっ離して下さいっ」 
「みちるを離せっ!!」
 
 
 
怒りに満ちた鋭い目で、森崎先輩を睨みつけながらもの凄い速さで近づくと、みちるの腕を掴み奪い取るように引き寄せた―――
華奢な体は楼の胸の中にすっぽりと収まり、そのまま力強く抱き締められた。
 
 
 
 
 

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