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月夜の下で…

第2章 ~ 告白と嫉妬 ~

 
 
 
「――で…
 どこ行くの?」
 
 
 
放課後…
 
人が行き交う街の中を歩く楼とみちるの姿があった。
 
 
 
「まだ秘密!」
 
 
 
子供のような笑みを浮かべ、当然のように手を繋いだ。
その瞬間‥ドキッと胸が高鳴り、うっすら頬が赤くなりながら楼の横顔を見つめた―――…
 
 
 
 
「ここ、ここ!」
 
 
 
辿り着いたのは、メンズ専門のアクセサリーショップで、楼に手を引かれ中に入った。
 
 
 
 なんでアクセサリーシ ョップ…?
 
 
「これ‥みちるに似合い そう!」
 
 
 
様々なアクセサリーが飾られている中、一つのネックレスを手に取って見せてくれた。
 
小さな十字架のネックレスはシンプルで、どんな服装でも合いそうなデザインだ。
 
 
 
「こういうシンプルなの 好きだなぁ~
 …これ‥ぼくに?」
 
「ああ!
 ペアで買おうと思って その…付き合った記念 ?に‥‥」
 
「ありがとう
 すごく嬉しい!」
 
 
 
ニコッと微笑むと、楼の頬は赤くなり照れた様子で目を逸らした。
 
 
 
 
アクセサリーショップを出て、また手を繋いで街中を歩いた。
 
二人の首には、先程のネックレスが下げてあり、見えるようにネクタイを外し、少しYシャツを着崩していた。
 
 
 
 楼と同じネックレス… 
 
 
嬉しそうに胸元のネックレスを見つめた後、楼の胸元のネックレスにも視線を向けた‥‥
 
 
 
「次‥どこ行こっか~
 みちるは
 どっか行きたいとこあ る?」
 
「う~ん‥‥
 とりあえず…のど渇い たから喫茶店かファミ レスに行きたいな」
 
「それならいい喫茶店知 ってる!」
 
 
 
自信満々にそう言いながら、ニッと無邪気な笑顔を向けた―――…
 
 
 
 
 

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