月夜の下で…
第5章 ~ 略奪愛 ~
「あの‥銀髪の人と‥‥ 」
俺の知らない間にみち ると‥‥
みちるはまだ胸の中で泣き続け、その華奢な体を森崎は愛おしむように抱き締めた‥‥
「辛かったね」
みちるの笑顔が見たく て身を引いたのに‥‥
…これじゃあ…俺の時 と同じだ‥‥
「うぅ‥‥ぐすっ…うっ ‥‥」
「…みちる‥‥
まだ‥月野君のこと… 好きなんだよね…?」
その問いかけに、みちるはコクッと頷いた。
「…そう‥‥」
また…みちるの笑顔が 戻るのなら‥‥
俺はっ―――‥‥
その感触を確かめるように、抱きしめていた腕に力を込めた……