月夜の下で…
第6章 ~ 想いの果てに ~
「でも‥絶対みちるのこ と諦めないからっ
昨日の話し‥返事聞か せて?」
楼と‥2人で‥‥
…でも…
きっと‥愁がそんなこ と許すわけない‥‥
もし…愁のこと裏切っ たら…
今度こそ本当に‥楼を 殺してしまうかも‥‥
「みちる?
オレのためとか愁さん のためとかじゃなくて 自分のために考えて
あんまり‥自分をぎせ いにするな‥‥」
楼‥‥
「…ありがとう」
やっぱり…
ぼくは楼のことが世界 で一番大好きだ‥‥
それは‥誰がなんと言 おうと変わらない‥‥
目じりに涙を浮かべながら、ニコッと微笑むみちる。
その姿を通りがかった森崎は、横目でチラッと視線を向けた。
やっぱり君は…月野と いたほうが幸せなんだ ね‥‥?
それなら俺は…その笑 顔を守ろう―――‥‥
「でもね…
愁に‥好きになれるよ う努力するって約束し たんだ‥‥
だから…楼とは行けな い‥‥」
「みちる‥‥
それ‥本気で言ってる ?」
「うん‥‥
ごめんね‥楼‥‥」
あの‥嬉しそうな愁の 顔見たら約束破れない よ‥‥
「…そっか…
じゃあ‥‥
愁さんから奪いに行く から待っててっ!」
「えっ‥‥!?」
「言っただろ?
絶対諦めないって‥‥ 」
真っ直ぐな眼差しと言葉に、みちるの胸は高鳴り出し、目が離せなくなってしまった。
互いの気持ちを確認するように見つめ合い、2人だけの世界に入っていった―――……
楼が迎えに来てくれる まで…
ぼくは‥愁の願いを叶 えよう‥‥
…それが…
たった一つ‥ぼくがで きること――――……