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月夜の下で…

第6章 ~ 想いの果てに ~

 
 
 
「…ぼくも‥愁の髪触っ ていい…?
 前から触ってみたいな ぁ~って思ってたんだ 」
 
「ああ‥いいぜ」
 
 
 
お許しが出ると、みちるはそっと月明かりでキラキラしている長い銀髪に触れた‥‥
 
 
 
 綺麗だなぁ~…
 
 絹の糸みたいに
 細くてすごくいい手触 り‥‥
 
 
「そんなに俺の髪
 珍しーのか?」
 
「地毛で銀色はいないか ら…
 人狼って‥みんな髪の 色違うの?」
 
「だいたい黒か茶系だな 俺の髪は‥めったにい ねぇらしー」
 
「じゃあ…
 愁は特別なんだね」
 
「俺自身がな‥‥」
 
 
 
寂しげな顔をする愁…
 
 
 
「愁…?
 ぼくでよかったら話し て?」
 
「あー…早い話し…
 体格のわりに‥どの狼 よりも力がつえーから みんな珍しがって一線 引いてるってゆーかな んてゆーか‥‥
 
 人間を殺っちまった事 件以来…
 余計それがひどくなっ たけどな」
 
「…きっと…
 愁のよさに気づいてく れるよ
 口は悪いけど優しいっ て‥‥
 
 人を間違って殺してし まったのは
 みんなを守るために必 死だったからでしょ? 」
 
「みちる…
 …ありがとな‥‥」
 
 
 
ギュウッと華奢な体を抱きしめ、それに応えるようにみちるは広い背中に腕を回した――――…… 
 
 
 
 

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