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月夜の下で…

第6章 ~ 想いの果てに ~

 
 
 
そんな生活がしばらく続いて、二週間が過ぎようとしていた。
 
 
 
 
朝…
 
制服姿のみちるはいつものように弁当を作っていると…
 
 
 
「みちるくん
 お迎えが来たわよ」
 
「え…?
 はい‥‥」
 
 誰だろう‥‥
 愁は朝から用事あるっ て言ってたし‥‥
 
 
 
取り合えず玄関に向かい、その視線の先にいたのは‥‥
 
 
 
「みちる
 元気だったっ?」
 
「楼っっ!!」
 
 
 
ニッと明るい笑顔を浮かべる楼に、思わずその胸に飛び込んだ―――
 
 
 
 楼…少し逞しくなった …?
 前もガッシリしてたけ ど…
 それに輪をかけてすご い筋肉‥‥
 
 
「みちる…
 逢いたかった‥‥」
 
「ぼくも‥‥」
 
 
 
2人は時間が経つのを忘れ、愛おしむように抱き合った―――……
 
 
 
ゆっくりと、野性的な整った顔が近づいて来た。 
だけどみちるは、自分の気持ちをグッと堪えるように顔を逸らした。
 
 
 
「ごめん…
 ぼくは‥愁のものだか ら‥‥」
 
 いくら楼のことが好き でも…
 愁を裏切るようなこと はしたくない‥‥
 
 
「…そうだね‥‥
 絶対‥愁さんから奪っ てみせるから‥‥」
 
「楼‥‥」
 
 できることなら…
 誰が傷つくところ見た くないけど…
 
 …でも…
 この気持ちは…とめら れない―――‥‥
 
 
 
 
 

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