月夜の下で…
第6章 ~ 想いの果てに ~
楼‥‥大丈夫かな‥‥
落ち着かない様子で、部屋の窓から外を見つめるみちる。
無理やりでもついて行 けばよかった…
心配で‥なにも手につ かない‥‥
愁は強い…
…もし…楼が負けて…
バフッとベッドにダイブし、布団に顔を埋めた。
駄目だっ!
悪い方にばかり考えち ゃうっ‥‥
…たぶん…愁の家があ る森で‥‥
あそこなら‥人に見つ かる心配はなさそうだ し‥‥
2人とも傷ついて欲し くないけど…でも…
それが‥人狼のやり方 なんだ‥‥
こんな時…
ぼくは‥ただ待つこと しかできない……
「はぁっ‥はぁっ‥‥」
人気のない森の中…
ボロボロになった制服姿姿の楼は、息を切らしながら愁を睨みつけていた。
2人とも爪と牙があり、愁の着ていた服も所々破れているが、嫌な笑みを浮かべ余裕そうだ。
「前より手ごたえあるじ ゃねぇか」
「みっちり訓練したから な
愁さんから…
みちるを奪い返してみ せるっ」
「面白れぇっ
やってみろよっ!」