テキストサイズ

月夜の下で…

第6章 ~ 想いの果てに ~

 
 
 
次の日…
 
学校を終えたその足で、みちる・楼・森崎は愁の実家へ向かいその家の前にいた。
 
楼は、見た感じ傷も治っていて元気そうだ。
 
家は庭付きの超豪邸で、高めの塀で守られていた。
 
 
「よく来たね
 さぁ‥入りなさい」
 
 
 
ジーンズに白いTシャツ姿の愁の父が、ニコやかに家の中へ招き入れてくれた。
 
 
 
「土足でかまわないから 」
 
「えっ…」
 
 まるで外国みたいっ… 
 っていうか‥パーティ ーできそうなくらいす っごく広い!
 シャンデリアもついて るし…
 
 
「あの‥愁さんは?」
 
「傷は治ったが
 毒の方は‥あと1日寝 ていれば大丈夫だろう 
 そういえば自己紹介
 していなかったね
 私は、三日咲 尚人( ミカザキナオト)だ
 
 愁の父であり長をし
 ている」
 
「俺は‥森崎 裕也です 先日はすみませんでし た」
 
 
 
深々と頭を下げる森崎先輩。
 
 
 
「もとあといえば‥息子 の愁が悪いから気にす ることはない
 
 愁のいる部屋に案内す る」
 
 
 
階段を上っていき、愁の父は奥の部屋のドアを開けた。
 
 
 
「愁
 お見舞いに来てくれた ぞ」
 
「あー?」
 
 
 
ドアの向こうには、ベッドの上でダルそうにあぐらをかいている愁の姿があった。
 
 
 
「私はお茶を入れてくる 」
 
 
 
そう言って、愁の父は部屋を出て行った。
 
 
 
「愁っ‥大丈夫なの?」 
「ああ
 ってか‥お前も来たの かよ」
 
「招待されたからね
 心配しないで下さい
 なにも‥しませんから 」
 
 
 
ニコッと、怪しげな笑みを浮かべる森崎先輩。
 
愁は面白くなさそうに、フンッとそっぽを向いてしまった。
 
 
 
「なぁ…みちる…
 …お前を‥解放してや るよ‥‥」
 
 
 
 
 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ