黒子のバスケ~裏試合~
第3章 ったく!わかんねぇよ…勉強も、黒子も
そこには
突っ立ったまま
涙を流す黒子がいた。
「……黒子?」
驚きながらも
俺は泣いている黒子に近づき、
ほほに優しく触れ、
涙を手で拭う。
「なんで、泣いてんだよ……」
いままで一点をみて
涙を流していた黒子は
俺の目をみると、
顔を崩して涙を流した。
「え、ちょ、」
「っ火神くんは!!
ずるいです!!!」
泣きながら
黒子はそう叫ぶ。
「え……?」
「……僕は、!
君みたいに、言えないんです!!
言葉に表せないから……っ
積極的にいけないから……
でも、本当は!
っ大好きなんです…………
いつも…大好きです。
触りたくても、
触られても…恥ずかしくて…っ
だか…… っ!」
「……わかったから…
ごめん……ごめんな?」
俺は、すべてを言い終わっていない
黒子をぎゅっ、と力強く抱きしめる
小さくて
軽くて
今にも壊れてしまいそうな黒子を
力強く、だけど優しく,,,,
包み込む。
「……かが、み、く……っ
好きです……好きなんですっ」
泣きじゃくる黒子は
俺の名前を呼びながら
愛の言葉を何回も
何回も呟いていた。
「……黒子!
俺も、大好きだ……」