黒子のバスケ~裏試合~
第1章 黒子っち、大好きっス……。
それから数分、
ガチャ
と、部室のドアが開いて
黒子っちが出てきた。
「!」
俺はすぐさま
鞄を手にし、黒子っちのもとへ
駆け寄ろうとした。
が
黒子っちの直後に
出てきたのは
黒子っちの光である火神っち。
……そして、
なんの会話をしているのか
わからなかったけど、
火神っちは、
無愛想な顔で黒子っちの頭を
ポンポンと叩いていた。
───そのときの、
黒子っちの顔は
赤く染まっていて、
俺には見せたこともない
笑顔だった。
……なんで?
なんで、
火神っちなんスか?
俺じゃ、だめなんスか……?
きゅう~……と
胸を締め付けられる痛みを感じながら
楽しそうに笑う二人を見つめていた。